DORATARO

リップヴァンウィンクルの花嫁のDORATAROのレビュー・感想・評価

4.3
現代日本版”不思議の国のアリス”?
まず、黒木華大好きになるくらい良い作品でした。現代にはSNSやマッチングアプリそれらを利用したあらゆる仕事が存在し、インターネットには全てがありウソが溢れている。主人公の七海は現代に生きるごく一般的な人で、何でも屋の安室はインターネットそのものを象徴しているかのよう。序盤は七海の性格や転落していく境遇が気の毒にしか思えないし、彼女に付け入る安室が超胡散臭くて嫌なヤツに見えるんだけど徐々に見え方が変わってくる。互いに共存しているような関係性と云いますか、ネットは時に手助けもするし騙しもするけど防御力0だった七海はネットや社会の波に揉まれて最後に少し逞しくなったように見えた。幸福も不幸もケースバイケースって言われてるようで何だか前向きになれる作品でした。七海と安室がちくしょー、バカやろーってリピートするシーンが好き。
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