柔道家

ひめゆりの塔の柔道家のレビュー・感想・評価

ひめゆりの塔(1953年製作の映画)
3.9
95版を見たあとに、こちらも鑑賞。

白黒なのでちょっと見にくいです。
セリフが聞き取れない部分もあります。
爆発のシーンは、火薬の量がすごい!
当時の風景などは、こちらのほうが近い気が。
犠牲になるシーンは、今ので当たってたの?と思うシーンも。

教師と生徒の信頼関係や絆は健在。
犠牲になる人々は、95版より多く、絶望度が高い。
思い返せば95版は、先生が先頭に立って投降するシーンもあったが、こちらは爆死。
日本兵も非情。
この辺は、反戦色を濃い目にストーリーが作られている気がする。

献身的な彼女達の姿は、こちらも同じで、役者さん達が戦争を経験している分変なわざとらしさがなく、どことなく敵がかなり迫ってくるまで呑気な感じすらする。
きっと当時も大本営の発表を聞いていたら、まだまだ大丈夫だと思ってしまっていたんだろうな。
心配する人に、君は神経戦にやられてるよと言ってのける。
戦争はどこか遠くの地で起きている出来事で、沖縄でもさほど危機感をもっていなかった様子が伺える。
一般市民にとっては、本当に突然大変な事態が起こり、一気に飲み込まれたんだろうな。

物語の流れは、概ね95版と同じ。
今の人達がもっと実感できるよう、定期的にその時旬な俳優陣でリメイクされていくことを望む。
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