司馬遼太郎原作。
豊臣秀吉を殺る！
簡潔なプロットに復讐を背負って生きてきた男の人生の楽しさを知るウハウハな生き方と立身出世を夢みてずる賢く立ち回ろうとする男の野望がまぶしてある。
忍者が主人公なのだが、逆回転で天井に張り付いたり宙返りで手裏剣を避けたりしない。
襖を開ける時は油を垂らしてそーッと音を消して開け、手裏剣を投げつけられたら咄嗟に地面に伏せるなどのリアリティある描写が新鮮。
それにもまして馳星周ばりの忍者間の裏切り倒す謀略もなかなか現実味。
リアル忍者を演じるは大友柳太朗であるが、「言葉」に蜂蜜をかけてネチャーとしたような喋り方は時折何言ってるのか聞き取れない。
それは話し言葉も時代に合わせてある作り込みだからであろう。
筋の面白さもさることながら描写がなかなかおもしろい。
河原崎長一郎のキラキラした瞳は爽やかを通り越してなぜか気持ち悪い。
余談でした。
