きいろいことり

回路のきいろいことりのネタバレレビュー・内容・結末

回路(2000年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ちょうどいい怖さだった。
映像の暗さや音楽すき。
はじめリングじゃん!て思いながら見ていたけど
SFチックになったり哲学的な問いかけになったりしていってびっくりしたけどおもろかった。
正統派Jホラーとして見てたらこの展開はむかついたかもしれないが…
不思議な話だった。

個人的に、
創作の世界の幽霊らしい幽霊像は人間の錯覚、思い込み、創作物とおもうが、
幽霊とされる元になった自然の現象は存在してると思う。幽霊は錯覚だけど宇宙には存在してるというか。有神論的な。

死んだら精神が遥か遠く宇宙の彼方に飛ばされる論もちょっと信じてる。

白いレジ袋が風に吹かれてるのを白猫と錯覚したとか
家の中の黒い影をGと見間違えるとかは、
意識した瞬間その人の世界でのみそれらは実存している。猫が好き、Gが嫌いという無意識が実存している。
けど、見間違えだとわかっちゃったから存在しなくなった。と思ってる。

そういうことを本気で考えつづけてると精神病になると思うが、
精神病は錯覚しなくなった人間だと思ってる。
錯覚は人間が身に着けたすばらしい機能で、めちゃくちゃな社会をなんとか回してる。錯覚が上手にできる人ほど社会的によい。
その錯覚機能がはたらかなくなり、正しく芯で捉えちゃってる状態が精神病なんだろう。

錯覚とか勘違いって大事だと思う。
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