きいろいことり

お嬢さんのきいろいことりのネタバレレビュー・内容・結末

お嬢さん(2016年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

とにかくすごい。
美しく複雑で万華鏡みたいな作品。
ハイセンス。めっちゃおしゃれ。
美。耽美。
全てのカットが絵画みたい。
パク・チャヌク天才。

上品かつ下品、
精巧かつ大胆、
純粋かつ混沌。
処女かつ娼婦。

そんなバランス。
奇妙だし、謎すぎる〜。
生々しい性描写多いし
こどもに性的虐待しているし
冷静に考えるとキモすぎる。
そこを圧倒的〝美〟〝センス〟で押し通す。

内容複雑でむずかしくて3回みたけどまだよくわかんないとこある。人間心理の交錯。
ファンの考察やパク・チャヌクのインタビューを読むのがめちゃめちゃおもしろい。
人それぞれ解釈がほぼ違うのでたのしい。

パク・チャヌクは映画では人生を描きたい、人間を正確に描きたいそうです。
人間というわけのわからない多面的で複合的な生き物を正確に描こうとされてるので
上のようなアンビバレンスな印象になる。
視点変われば価値の捉え方も変わる。
価値は視点の数だけある。
0-100でも白黒でもない。
スペクトラムがある。
グラデーションがある。
それが本当なんだ。現実なんだ。

そういうことがわかっておもしろい。
すごい作品です。
きいろいことり

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