ヴレア

回路のヴレアのレビュー・感想・評価

回路(2000年製作の映画)
4.7
初期の黒沢清作品で一番好き。子供の頃映画館で見た。ちょうど「リング」を筆頭にJホラーブームの中公開された本作は、明らかに他とは違う異彩を放っていた。邦画特有のあからさまな怖がらせ方ではなくジワジワと追い詰められるような感覚。作り込まれた世界観は息苦しさを感じさせる。

今見直すとそんなに怖くはないが、インターネットが普及し始めた頃なので、ネットというある意味得体の知れないものと幽霊を組み合わせたというのが画期的だったし、逃げられない怖さがあった。ダイアルアップ接続の複雑さに投げ出してしまう加藤晴彦を見て、自分も分厚い説明書を見ながら必死で設定して、その通りやったのに繋がらないという、ある意味恐怖だったなぁと思い起こさせた。
でも加藤晴彦演じる主人公は何故あんなにも必死にネットをやりたかったんだろう?
それは勿論…エッチなサイトを見るためですね!←
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