明石です

吸血鬼の明石ですのレビュー・感想・評価

吸血鬼(1932年製作の映画)
4.0
ハリウッド産のユニバーサルモンスター映画『魔人ドラキュラ』がメガヒットした翌年にドイツ・フランス合作で作られたトーキー。影の大小を自在に操ったり、陰影を強調した個性的なコントラストで魅せたりする感じ、ドイツ表現主義的な味わい深さを感じる。やっぱりこの時代のモノクロ映画はこの独特の表現技法が堪らんのです。ホラー映画でも画面が美しいは正義。

本作で初めて知ったのだけど、吸血鬼って半死人だったのか。曰く「生前に手を染めた数々の悪行によって成仏できなくなり、満月の夜に蘇った死人」とのこと。ノスフェラトゥも永遠の生に苦しんでたし。そりゃ後々ゾンビに化けるわけだ。こういうしっとりしたアート映画を夜中に1人で見る幸福ったらないですね。
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