タイムリープ物と乱暴に括るのはどうかと思うが、あまり得意なジャンルでは無く、伏線回収やら少し面倒な気分で見進めた。
どう転ぼうが誰かが傷を負う不完全なやり直し。
笑えない。
救いが無い。
不快さが雪だるま式に募るのは他人事ではないから。
製作者の意図が明確で、その思惑通りに鑑賞者の消せない記憶や思い出が揺さぶられる。
観る者個人毎の感情を刺激するという容易ではない事にまんまと成功しており感心させられた。
パラレルワールドでの、それぞれの登場人物の異なる性格、行動、ルックスに、唖然とさせられ、呼吸が苦しくなる。
SF物でありながら、プロットの妙をオモシロさだけに逃げず走らず、人生の辛苦をオブラートに包みながら提示した素晴らしい作品。
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エンディング
オアシスをバックに、街角での思わぬ偶然。
「君の名は」でこうあって欲しかったベストの締め方に深く感じ入る事が出来、涙。
オマケ映像の、ストーカーエンディング、ハッピーサッピーエンディング、双方の監督コメンタリーで、我が意を得たりのコメントに深く頷くしかなかった。