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刑事のNYのレビュー・感想・評価

刑事(1959年製作の映画)
4.3
これは傑作。黒澤明「天国と地獄」に日本の往年の刑事ドラマ(太陽にほえろ!など)の要素を加えた、と言えば伝わるか?

ローマの昼間の喧騒と夜の静寂、イタリア田舎の貧困と都会の対比、など美術と撮影も申し分ないが、俳優陣がまた達者。
監督自身が演じる主人公の刑事はじめ被害者の美人マダム、その旦那や近親者、警察の同僚部下(とくにいつもパンをかじってる部下が個人的なツボ)、新聞記者など目白押しだが
特筆すべきはやはりCCことクラウディア・カルレナーレに尽きる。
途中で消えているので、あれ?ここまでかなぁと思うとそんなはずは無い。全てさらっていきます。流石は大スター。

この作品を模倣した刑事ジャンルが山ほどあるので、今は話題にも登らないかもしれませんが、歴史的価値を除いても鑑賞すべき名画です。
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