馬刺し

バグダッド・カフェの馬刺しのレビュー・感想・評価

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)
3.7
ここはディズニーランドでもカジノでもない!
期待を膨らませたアメリカ旅行。
しかし、旦那に置き去りにされ、荒野を歩く女が1人。ヤスミンが行き着いた先はバクダッドカフェ。
アメリカの荒野に広がる青々とした空と砂煙舞う道路は彼女の想像していた旅とは程遠い。


序盤のインパクト。細かくカット割された男と女の喧嘩はコミカルで開始早々心を掴まれた。

ドイツ人のヤスミンとアメリカ人のブレンダ。
主人を失ったもの同士の邂逅。
最初の汗を流すヤスミンと涙を流すブレンダの対比が好きだった。(ヤスミンはもうすでに前を向いて進んでいてブレンダは過去に囚われている)

主人公がバクダッドカフェに着いてからはそこから舞台は離れることはなく、映画のスケールとしては小さいが、個性豊かなキャラクター、ところどころに散りばめられたシュールなBGM、演出の工夫などで見飽きることは全くなかった。
ずっと見てられるほのぼの日常アニメのパイオニアと言える作品なのではないかと思った。

ディズニーランドなんて行かなくても、たとえ荒野の中の街でも、己の捉え方、行動次第でそこは夢の国になりうるのだ。

手品できるようになりたい。
馬刺し

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