伊丹流「生きる」
2009年5月19日 12時29分レビュー
伊丹十三脚本監督。
映画監督の三國連太郎、自身出演の映画撮影途中で病に倒れる。
入院すると周囲の動揺をよそに三國監督はなかなかのくせ者です。
女癖は悪い、減らず口、わがまま。
女房の宮本信子は、浮気相手、愛人高瀬さんの存在にきずく。
医師は宮本さんの恋仲だった津川さん。
入院して退院して時と病は進み、三國さんはある決断をする。
物語はよくある「病」物 。
伊丹監督、本作でわ主人公を通して自分の死生観、医療を語っているかのようにみえる。
看護婦の元気が出るテレビ、木ノ内みどりの明るさ!
高瀬さんのなまめかしさ
三國監督の横暴なわがままと「生」と「性」への強い執着。
ユーモラスな死生観を伊丹流に描いたドラマ。
物語の起伏はわりと平板ですがラスト手前の病院屋上シーンの面白い飛躍と夕景必見!
追伸
確か本作伊丹監督入院後の復帰作だったような気がします。よってその経験が色濃く三國監督に反映されています。