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スラヴォイ・ジジェクの倒錯的映画ガイド2 倒錯的イデオロギー・ガイドの堊のレビュー・感想・評価

4.0
「スターバックスコーヒーやある種のコーヒーチェーンに行くとたいてい何らかのポスターが貼られている。【収入の1%をグアテマラの子どもたちに、サハラ砂漠の森林活動を…】。かつての消費主義なら罪悪感を覚えた。「わたしたちがこうして散財してるのにアフリカの子どもたちは…」と。スターバックスの戦略では、消費主義に抵抗すべき罪悪感がすでに商品の値段に、価値の中に入っている。少しお金を払えば、環境問題への義務を果たしたことになる。「わたしたちは高いものを買って、少しだけいいものを手に入れて、地球にいいことをしている」。これこそが究極の消費主義だ」。

・『サウンド・オブ・ミュージック』がキレキレのカットで溢れていて驚く。
・カーペンターの『ニューヨーク1997』の手伝いに過ぎなかったジェームズ・キャメロンが世界の王になるまで。
・モハベ砂漠の飛行機の墓場。
・アルトマンドキュメンタリーでも引用されていた『逢引き』がここでも。
「真の意味での革命が起きたとき、それは未来のためだけでない。過去の亡霊と化したありえたかもしれない革命。それらの救済の意味も果たしているのだ」
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