カレナメコ

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアのカレナメコのレビュー・感想・評価

4.5
2012年鑑賞

1997年公開のドイツ映画

これを知らなくて、人に勧められて観てみた。
最高だった。

お互いに余命が数日と宣告された、たまたま病院で同じ部屋に入院させられた二人の若者。
片方が自分はまだ海を見たことがないと言うと、「天国では海の話をするのが流行ってるんだぜ?」つって、二人してパジャマのまんま病院を抜け出す。

近くに停まってたベンツを盗んで走り出すんだけど、そのベンツは、拳銃や大金が積まれた、間抜けなギャング二人組の車だった。
大金があるとは知らずに、文字通り失うものが無い二人は、銀行強盗だの窃盗恐喝だのを繰り返し、カネや服を調達していく。
警察やギャングに追われながら、死ぬ前に自分たちがやりたいことを叶えつつ、海を目指していく。


これ観たら、あら?あの作品もこの作品も、これにインスパイアされて作った映画なんじゃないの?
てのが幾つか頭に浮かんだ。

ドイツ人て、センスに溢れた人種なんだね。
こんなカッコ良くて爽快で、生きることに前向きにさせてくれる映画、もっと毎日を大切に生きようと思わせてくれる映画でした。

犯罪を犯すことはホントに良くないことだけど、人間が人間丸出しで生を全うしようとすると、こんくらいスカッとした感じになるのかも。

ただ大前提として、余命が残り僅か、てのが条件になるんだけどね。
これが余命数十年となると、こんなお話も成立しないもんね笑

この時代だからこそ作れた傑作かもしれない。
また観てみたい。
カレナメコ

カレナメコ