愚禿観照

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアの愚禿観照のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

登場人物みんなバカというか少しお間抜けなのが、作品全体を通して柔らかな雰囲気をつくり上げていて、観ていてなんだか和んでくる。

一言でこの映画の感想を言うなら、「優しい映画」

でもどんちゃん騒ぎもあったり、静と動のバランスが自分好みで、見せ場もちゃんと用意されていて、これぞ映画!って思わず鑑賞中なのに心の中で拍手しちゃった。

ていうか常にハラハラドキドキの連続で息を呑む暇もないくらい怒涛の展開が巻き起こる映画ばかり好んで観る傾向が自分にはあるから、こういうロードムービー、実は結構好きなんじゃないか?って新たな発見を得た。

特に好きだこれって感じたシーンが、車道のど真ん中で、大量のパトカーと追ってくるギャング達に挟み撃ちにされて、突如として始まった絶え間ない銃撃の雨の中を、大胆にも真横の田園にそのまま車ごと突っ込んで、通り抜けていく所。
最高に痛快だった。

勿論、この映画の始まりから目指すべき場所としてある海に、最後は無事に行けるんだけど、この海こそが二人の、そして本作の主題でもある到達点なのに、シーンとしてはほんの少しだけってのが、エンディングが終わってからも余韻を保たせてくれて、凄くしみじみとしたなぁ。

観ていてずっと心地の良い映画でした。

U-NEXTにあるのに映画館まで足を運んで本当に良かった。
愚禿観照

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