龍生

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアの龍生のレビュー・感想・評価

4.0
余命宣告された2人が、自分が亡くなった後、天国で海の話が出来るようにまだ見たことのない海を見に行くって話。

普通に感動系ロードムービーかと思いきや、頭悪いギャングや警察に追われながら海に向かう、意外とコメディタッチが強い作品。時折入るシリアスが絶妙。

邦画でこの手の事やると、笑いに振りたいのか感動に振りたいのか中途半端で微妙になる(しかも笑いパートが寒い)ケース多いがこの映画はその点優秀。

年齢もあと数年で50になり、体も色々調子悪い所が出てきだし、今まで生きてきた時間よりも恐らく死へと向かう年数の方が近いだろう自分にとってはリアルに他人事ではないと感じるのがちょっとキツい。
死などまだまだ遠い未来だと感じてた若い頃に観たかったわ。

現在独身で、その頃には家族もいないだろう自分は、老衰でもしない限りはほぼ高確率で医者から余命宣告される日が来るだろう。

その運命の時が来たとき、この映画の主人公達みたいに開き直って犯罪犯しながら目的の為に残りの人生好きに生きる選択をするっていう自信は正直ないが(あっても困る)、願わくは彼らの様に「もう死ぬのは怖くない」って心から思える様な心境に到達して最後の時を迎えたい。
龍生

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