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月光の女のodyssのレビュー・感想・評価

月光の女(1940年製作の映画)
3.5
【起承転結がしっかりと】

アメリカ映画、ウィリアム・ワイラー監督作品。モノクロ。

マレーのゴム・プランテーションを経営する中年男クロスビーと、その妻レスリー。或る夜、夫が仕事で留守にしている自宅で、妻は訪ねてきた知人男性を射殺する。

彼女は、男に言い寄られたために拳銃を撃ったと証言。夫の友人である弁護士が裁判で弁護を担当する。最初は被告レスリーの証言に沿って事件を理解していた弁護士は、しかし或る日意外な情報を入手する。そして・・・

ミステリー映画だが、アジアの植民地に暮らす英国人たちの様子が今からすると興味深い。中国人街など、異国情緒も盛り込まれている。登場人物では、弁護士を演じるジェームズ・スティーブンソンの端正な英国紳士ぶり、そしてどこか危うい人妻レスリーを演じるベティ・デイヴィスがいい。

モノクロ画面も美しい。起承転結がしっかりとしているまとまりのよい映画。
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