ボブ・フォッシー監督が黄金のキャリアである70年代に入る前の習作です。まだ、新しいミュージカルのフォーマットを発見する前の作品です。『キャバレー』に見られる新しい感覚はまだまだ鳴りを潜めています。
それでも、この映画には観るべき部分がたくさんあります。そして、残念ながらダメな部分もあります。ダメな部分はネタバレになりますので、ネタバレ設定のコメント欄で書きます。
👍この映画のいいところ
まず、シャーリー・マクレーンがとてもかわいい!『キャバレー』のライザ・ミネリが黒い可愛らしさだとしたら、本作のシャーリー・マクレーンはピンク色の可愛らしさ。つまり、王道の可愛らしさですね。チャリティ・ホープ・ヴァレンタインって、すごくポジティブな名前!
次に、音楽とダンスがいい!ボクはミュージカルが苦手です。ダンスパートに比べて、ドラマパートが退屈だからです。ドラマパートとダンスパートを違和感なくミックスさせたのが、次作『キャバレー』以降のボブ・フォッシー監督の新しさです。本作はそれがなく、普通のミュージカルです。それでも、流石に元振付師ボブ・フォッシーです!
最後に、とにかくおしゃれ!オープニングからセンス抜群です。多分、この映画に影響を受けたミュージックビデオはたくさんあります。ボクが特に鳥肌が立つくらい好きなのは、終盤の"I'm a Brass Band"です。ブラスバンドを引き連れて踊るシャーリー・マクレーンが作り出す多幸感!この場面のためだけにこの映画を観てもいいくらい!
え?すごくいい映画なんじゃないの?そう思いますよね。続きはダメな部分を解説したネタバレコメント欄で。