カタパルトスープレックス

Meantime(原題)のカタパルトスープレックスのレビュー・感想・評価

Meantime(原題)(1984年製作の映画)
3.5
マイク・リー監督の初期作品でテレビ映画。若き日のティム・ロスとゲイリー・オールドマンがみれる。

サッチャー政権下の新自由主義における労働者階級の怒りを描いたという意味ではケン・ローチ監督に通じる。アドリブ重視の演出という意味ではジョン・カサヴェテス監督に通じる。

正直な感想。よく分からなかった。

ポロック家は奥さん以外は全員無職。長男マーク(フィル・ダニエルズ)は仲間とつるみながら頭の弱い弟コリン(ティム・ロス)にマウンティングをとったり、親にやり場のない怒りをぶつける日々。コリンはヘイリーという女の子が好きなのだけど、内気で何も言えない。そのヘイリーの目の前で友達のコクシー(ゲイリー・オールドマン)にバカにされて、ヘイリーとも見せつけられて。なんか、救いがない。

そんな中、コリンは叔母のバーバラからバイト仕事をもらえることになったのだが……という話です。

スキンヘッドとかフーリガンとか色々問題になるイギリスですが、こういうのが根っこなんだというのがメッセージというかテーマなんですかね。

キャラクター造形としてはティム・ロスとゲイリー・オールドマンが圧倒的。この二人の映画と言っても過言ではないです。キャラクターにリアリティがある。実際にいそうなんだけど、いない。アドリブ演出はストーリー的にはマイナスに働いたけど、キャラクター造形としては大きなプラスに作用しましたね。