ふじたけ

ファニーとアレクサンデルのふじたけのレビュー・感想・評価

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)
4.6
驚異の5時間超え。だが、不思議なことに5時間って気がしないし、あれそんなに長かったっけってなる。そんな大きな展開があるわけでもないし。初めの2時間くらいで状況説明がなされるために感覚が麻痺するからなのか。それとも会話の見せ方が上手いからなのか。それとも各シーンが丁寧に描かれているからなのか。真の原因は全くもって不明。ベルイマン の魔法にかけられてしまう。まあ登場人物いっぱいいるから小さな展開がいっぱいあるけど。なんか演劇を見せられているかのよう
ベルイマンの集大成ということで、確かにそうなんだけど、昔の荒々しさが感じられないんだよね。優しくなりすぎというか。まあ俺が迷える新成人のせいなのかもしれないけど。人生を見渡した老年の余裕と心の広さを感じた
ベルイマンの日記少し読んだからわかるけど、自身の体験を結構織り混ぜている。映画でも音楽でも本でも、何か作るときには自分のことは入れないっていう人が結構いるけど、ベルイマンはもろ自分のことを入れてくる。彼は映画に自分の中の戦いを写しだす。大体の映画はその戦いの悲しみとかやり場のない気持ちとか葛藤が伝わってくるんだけど、この映画はなんか平和やった
ふじたけ

ふじたけ