ぜにげば

ユージュアル・サスペクツのぜにげばのネタバレレビュー・内容・結末

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

うーん…なんと言っていいやら…。
とりあえず面白かったです。

一周回って裏切られました。

ヴァーバルがカイザーソゼだって予想する人は現代にはいないんじゃないかな?と個人的には思います。
だからこそ面白かった。

唯一の生き残りでかつ彼の語りで話が進んで行ってる訳だから、流石に彼がカイザーソゼって事は無いだろう…と、真っ先に切り捨ててました。
その次に切り捨てたのがキートンで、彼も主人公的な描かれ方をしてるから無いだろうと。

勿論「在り来りすぎるから」です。

で、そこからは誰だろう?と考える訳です。
尋問してる警察かな?と一瞬考えるも、それじゃ面白くなりようがないし、コバヤシもだし…と。
誰で想像しても面白いオチになるヴィジョンが全く見えませんでした。

同時に、そう考えながらイライラしてもいました。
それは、ヴァーバルの語りが明らかに映画の展開の為に情報を小出しにしていたからです。
(そう感じるのは切り捨ててるからで、本当はその場で名前を取り繕ってる。まあそれはそれで箔が落ちると個人的には思う。)

勿論5回くらいヴァーバルか?と考え直しました。
しかしそんな訳が無いと。
ヴァーバルの語りな訳だから映像として描かれる事は全てヴァーバルのデタラメな可能性だってある訳で、つまりは観てる人を騙せるのはヴァーバルしかいない。
誰もが一番最初にヴァーバルがカイザーソゼだと思うはずです。
だからこそ、だからこそ最後に裏切られてしまいました。

この現象を「押すなよ!のノリ」とか、イワンコフのノリとかで喩えたいと思いましたが、どれも上手く当てはまりませんね。

意図とは違う裏切られ方でも面白いと感じた理由は、演出のオシャレさがかき消したからだと思います。
吹き飛ばしたって言った方がいいかな?

( *¯ ³¯*)フゥ
暗転。
おっしゃれぇ!

あと、実は一番重要なのがその前の一瞬のキートンがカイザーソゼかもという匂わせ。
そこで一回横に振って貰える事で僕みたいなひねくれた人でも楽しめるようにできてる。


仕掛けが表と裏の二面性の構造を持っている場合、昔の作品だったとしても一定の周期で観てる人を裏切れるのかな?と思ったり。
まあそんな単純な話ではないか。

今作みたいなのはこうやって“何故面白いと感じたか”を説明しないと発作が起きそうになるから、Filmarksが快感でたまんねぇな!

追記
今年公開された作品ならまだしも、明らかに僕の見方が間違ってるな。
でもこの見方じゃないと楽しめてなかったかもしれない。

まあ少なくとも、シックスセンスを見た時の、「いやそれはどんなに集中してなくても気づくだろ…それがオチって…」みたいな感覚にはならなかったから今作は面白かったということでいいだろう!
面白かった!
ぜにげば

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