ムー

ゆりかごを揺らす手のムーのレビュー・感想・評価

ゆりかごを揺らす手(1991年製作の映画)
3.8
とある一家に、恐るべき復讐心を抱いたベビーシッターがやって来た
という筋書きの、家庭を内部から破壊される恐怖を描いたサスペンススリラー

見る側には初めから犯人も、その意図も明かされ、何も知らないターゲットと犯人の視点を行き来しながら恐怖を煽る構図
ターゲット側の視点では、気づいてー!というもどかしさを感じながらも、犯人側の視点に切り替われば、怪しまれないでー!と思わず応援してしまうような面白い演出
それは犯人であるペイトンも、被害者な一面を持ってるという部分が強調されてるからやと思う
ここの描き方が巧い

にしてもこのペイトンという女、かなり手強い
焦らずじっくりと我慢し、しっかりと外堀を埋めてく周到さ
一番敵に回したくないタイプの女である
徐々に狂気が増幅されてく様はまじで鳥肌モノ
しかし、あまりに周到すぎて「これまとまらないんじゃねーの?」と心配してしまう
終盤やむを得ず力技で急展開させしまっており、そこは残念
これ以上ごちゃつかないためには仕方ないとはいえ、この手の映画にしては旦那がしっかりしすぎてる気もしなくはない

とまあ若干の不満はあるものの、それを補ってなお余りある、スリリングな演出と演技は一見の価値ありです

何より、長女のエマちゃんがかわいい笑
ムー

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