とり

リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦いのとりのレビュー・感想・評価

4.5
公開時期やジャンルが被っていた「ヴァン・ヘルシング」も良かったけど、個人的にこちらリーグオブの方が好き!おバカに徹してる点が一番のポイント。
あとはキャラがどれだけイキイキしてるかの違いも大きい。
CGはヘルシングの方が圧倒的に凄かったけど、やっぱり映画はそれだけじゃないんスよ。⋯と、こじらせ映画マニアじゃない普通の人にとってはどちらもカス映画だったかもしれませんけど(笑)

とにかくこの映画のウリは古典的名作の登場人物が一同に会すということにつきるでしょう。そして各々の基本設定だけを押さえてあとはもうやりたい放題。一歩間違えると原作の真面目なファンが激怒間違いなしな映画。
私は本作登場の原作は一冊をのぞいて全て読んでますが、アホ映画好きというのもあって激怒どころか大喜びしました。
ちなみに未読は「ドリアン・グレイの肖像」で、既読の原作は「トム・ソーヤの冒険」「ジキルとハイド」「海底2万マイル」「透明人間」「ドラキュラ」「ソロモン王の洞窟」から。

主人公は一応ショーン・コネリーということになってますが、わりとみんな満遍なく登場してて、それぞれきちんと見せ場もありました。この大人数を2時間弱でおさめつつ活躍させるのは相当頑張ったのではないでしょうか。まあ有名キャラばかりで基本的な説明はしなくて済んだのもあるのでしょうけど。
この映画でキャラの作りこみ不足といった感想を持つのはちょっと筋違いかなとも思います。知らないなら知らないでいいと思うけど、よく聖書関連の映画などにあるような「まず基本知識ありき」な映画の一つだと思うからです。
ちなみに私が知らなかった「ドリアン・グレイ」についてはなんとなくの知識しかなかったにも関わらず楽しめました。俳優さんが超絶美形だったのでそれだけでもう良かった。

紅一点の吸血鬼ミナ・ハーカー。彼女は最初の登場ではややオバサン?っぽくてイマイチだったんですが、途中から活躍シーンになってもう魅力バリバリ。かっこ良すぎ。吸血鬼といったらこうでなくっちゃ!ぐらいの勢いです。「ヴァン・ヘルシング」ではこのあたりの魅力がおおいに欠けてました。
透明人間に関しては常に白塗り・サングラス・帽子・コートといった出で立ちで俳優さん的にはお気の毒でした。たまーにCGを駆使した透明の演出がありましたが、予算の都合でしょうか、全身を布などで隠す古典的手法で終始してたのがB級っぽくて好ましくもあり残念でもあり。
そして何と言っても一番心動かされたのがネモ船長。妖しい…。彼がなぜ格闘技の腕前がプロ級なのか、もう面白すぎです。そして格好いい!彼の愛するノーチラス号はデザインは良かったんですがCGが大笑い。胡散臭い出来映えはわざとか?

私の大好きなショーン・コネリーはご老体にも関わらずアクション頑張っておられました。この動きまだまだイケます。コネリーといえば超のつく名優ですが、けっこう昔から出てるんですよね、B級アホ映画。
ぜひ続編も頑張ってもらいたかったんですが、その夢はかないませんでしたね。
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