<概説>
郵便配達業は過酷である。
悪天候であれば墜落の危険がつきまとい、月に一人は死人が出るような最悪の労働環境。そんな中にあってもフライトをやめない男は、一体何に突き動かされているのか。
<感想>
やはり歴史的監督は一作見ただけで語ってはならない。
これまでなかなか面白いと感じられなかったハワード・ホークス映画も、ここに来て素晴らしい作品に巡り合いました。
一応作品主眼としてはそれこそ『赤い河』のようなブロマンスとラブロマンスの折衷。ブロマンスが先行しつつもそこに一輪の薔薇を添えるような、肝の座った女性像がたまらない。
加えて物語セットが古典においてあまり外れない航空機。
これでつまらないわけありません。当然のように好き。
西部劇ジャンルのように現代人を選ぶでもなく、マシンガントークをまくしたてるでもなく、万人ウケするハワード・ホークス作品ならばまずはこの作品でしょう。