大日本帝国時代を舞台に一人の少女の目を通して母親の半生を描いたヒューマンドラマ。
山田洋次が監督を務め、吉永小百合が主演、志田未来、佐藤未来、浅野忠信、檀れい、笑福亭鶴瓶らが共演。
原作は野上照代の自伝的小説。
昭和初期を二人の娘を抱えて生きた1人の母の生き様を通して平和のありがたさと家族愛を描いている。
1940年の東京が舞台。
野上佳代（吉永小百合）は夫や2人の娘と慎ましく暮らしていた。
しかし、夫は思想犯として治安維持法により警察に連行されてしまう。
夫が不在となった一家に、夫の教え子や夫の妹が気遣って足繁く通ってくる。
1941年12月に日本が米英に対して宣戦布告すると、教え子にも赤紙が届いて出兵し、夫の妹は故郷の広島に帰ることになるが…
思想犯、憲兵、隣組、赤紙、買い出しなど当時の生活が描かれている。
出征や原爆などにより親しい人々が次々に亡くなっていく。
今日の平和な日本に感謝せずにはいられない。
山田洋次監督ならではのしみじみとした作品です。
2023.1 BS12で鑑賞
