学生パブから出てきた1人の青年
下を向き両手をポケットに入れてその場を後ずさる
カメラは対照を遠くから捉え単調な音楽が流れ出す
足早に歩く青年、いつの間にか走っていた
まるで何かから逃げるように
Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグの葛藤を描いたデヴィッド・フィンチャー監督作品
マークを演じたのはジェシー・アイゼンバーグ
その他に、アンドリュー・ガーフィールド
ジャスティン・ティンバーレイク
アーミー・ハマーなども出演している
まず言いたいのがこの映画はマーク・ザッカーバーグという人物だけに焦点を当てたものでなく、ただ実話を描いた映画ではない
世界中の人々と繋がることが出来るFacebookを創設した青年の"孤独"を描いているのだ
だから『ソーシャル・ネットワーク』と言うタイトルはとても賢いものだと思った
抜け目ない脚本と無駄のない撮影
エモーショナルな音楽と切れ目のない台詞
フィンチャーのセンスが抜群に光り
文句の付け所がなくまさに秀逸である
成功の代償、才能と孤独
深い絆も容易に崩れ落ちる人間関係
人を堕落させるお金や欲望
狭苦しい社会に生きづらい世の中
他人とは異なる個性
青年はなにも満たされていなかった
孤独、空虚、疎外から逃げていた
なによりも自分から逃げていた
「あなたは嫌な奴じゃない そう振る舞ってるだけ」
冒頭の描写に全てが詰まっているように感じた