アップル

一人息子のアップルのレビュー・感想・評価

一人息子(1936年製作の映画)
3.9
田舎で一人息子を女手一つで懸命に育てた母親が東京暮らしをしている成長した息子に会いに行くお話です。小津安二郎監督の初のトーキー映画です。監督は別名義のゼームス・槇で原作も書き下ろししています。この作品も極端なローアングルですね。生糸を生産している様子はあゝ野麦峠を思い出しました。工女が一人で息子を大学までやるなんて苦労を考えると泣けてきます。当たり前だけど東京の風景も今とは全然違います。舗装されていない道をタクシーに乗っていた親子は恋人同士のようにも見えました。母親役の飯田蝶子のラストの演技が印象的です。
アップル

アップル