籠

日本の青春の籠のレビュー・感想・評価

日本の青春(1968年製作の映画)
4.3
低画質で録画して、見て高画質にしなかったことを後悔してから10年を経てようやく映画館で観た。
キネマ旬報1968年7位
大森とかがいる現在の7位とは比較にならない順位なのに小林正樹の中では何故か埋もれているが関係者それぞれにとっての代表作の一つだと再認識した。当時の昭和が引きずっていた戦後以降の問題は今も変わらずさらに悪化しているのかもしれない。新珠三千代が男性相手にこういう存在でずっとあり続けた60年代を羨望しつつ映画は再び井の頭線渋谷駅ホームに戻り我に返る機会を得た。
バス乗場でのシーンで菅貫太郎と松崎真のやり取りがあるが松崎真が自衛隊経験者ということや酒井和歌子に「防衛大学はやめて」と2回言わせたことを改めて記憶した。ケシカランと未ソフトなのは誰のせい?バーにいる賀川雪絵は数カット。
「日本のいちばん長い日」を撮るはずだった小林正樹と代わりに撮った岡本喜八がそれぞれ「日本の青春」(戦後)と「肉弾」(終戦)で戦後と終戦を描いてベストテン(「肉弾」は2位)に名を残した1968年だった。
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