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ジュリアンのKSatのレビュー・感想・評価

ジュリアン(1999年製作の映画)
3.6
ハーモニー・コリンが「ガンモ」の後に放った、ドグマ95映画。

全編ハンディカムによる低画質の手持ち撮影で描かれるのは、精神分裂病の主人公とその家族の姿だが、主人公に割と主観が置かれ、徹底的にアソビまくってる映画。訳はわからんが、「ガンモ」よりは前向きで、映像作品としてなかなか楽しめる。プッチーニの「私のお父さん」の使い方はなかなか美しい。

だが、主人公をも喰ってしまった父親役のヘルツォークがなかなかヤバイ。多分、シーンの移り方とか、感覚的な面で初期のヘルツォークの影響は多少あると思うが、それはさておき、ヘルツォークがかなり画面映えする変人だということがこれで解る。素晴らしい。

全体的に生々しいが、病んでるようで意外と病んでなく、笑える場面もいくつかある。
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