KSatさんの映画レビュー・感想・評価

KSat

KSat

大阪の大学で映画を学んでいた。現在は都内に勤務。
よく、前に観た映画にレビューを書き加えたりします。

好きな監督:キューブリック、リンチ、ブレッソン、シュヴァンクマイエル、ハネケ、ヘルツォーク、アントニオーニ、ブニュエル、キェシロフスキ、ロメール、ルコント、タランティーノ、ゴダール、アルモドバル、コーエン兄弟、カーウァイ、ギドク、バートン、ウィーラセタクン

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犬ヶ島(2018年製作の映画)

2.1

マスコミ向け試写にて。

何が酷いって、日本人の演技。日本人を完全に「よく分からない言語を話す異世界の人」として描いている。日本人キャストへの演技指導がまともに出来ていないのか、見るに堪えない演技が延
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ブルージャスミン(2013年製作の映画)

3.9

ジャスミンにジンジャーにチリと、やたら香りが気になる、それも中華でも食べに来たかのような名前ばかり出てくる。ジャスミンか生姜や唐辛子なら、絶対に前者の方が優雅で後者は胃がもたれそうだ。しかし、実態はど>>続きを読む

ソウル・キッチン(2009年製作の映画)

3.8

ハンブルクを舞台にシュニッツェルとか出す感じの汚い食堂を経営するギリシャ系のもじゃもじゃ頭と出所したばかりの兄貴を巡るコメディ、と書いたらいいのだろうか。

彼女が遠距離になったり、椎間板ヘルニアにな
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アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン(2015年製作の映画)

2.5

もっと激しく内輪揉めするのかと思ったが、そうでもなかった。なんだか退屈。

コスチュームを着ていない時のキャプテン・アメリカの顔の個性のなさには衝撃を受けた。

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.0

これがパルムドールというのはちょっと意外。扱っている題材が現代アートというだけでなく、この映画自体が全体的にビデオアートのような瞬間に満ちている。

この映画の場合、多くの映画とは違い、「物語」や「情
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サン★ロレンツォの夜(1982年製作の映画)

3.2

第二次大戦中、ナチス占領下のイタリアの村から脱出した人々の悲喜こもごも。

こう書くと悲惨な感じがするが、完全に笑わせにかかっていて妙な感じだ。ド田舎の田園風景で村人がわちゃわちゃしてるといってもクス
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

4.4

トルコ系の旦那と息子をテロで失った女の闘いを三つの章から語るという重い内容の映画。

ギリシャ人の右翼が悪役として出るところに作り手の強い主観(トルコ系)を感じざるを得ないし、ヒロインが家族を失って泣
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ワンダーストラック(2017年製作の映画)

4.0

1977年と1927年のふたつの時代における、耳の聞こえない子ども二人の家出噺が時空を超えて繋がるという、絵本のようなものがたり。それは、原作者が絵本作家だからこそかもしれない。

それぞれのとる行動
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.2

少なくとも、三回くらいは泣いた。

闇から入る光、グーンと動くキャメラ、悲惨な境遇のヲタク子供、一生何かに追われる展開など、スピルバーグらしいスピルバーグ映画。スピルバーグ映画のパロディなんじゃないの
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.7

黒人問題を扱った映画だというのは前々から聞いていたが、思いのほかとんでもない映画だった。

ガーデンパーティのシーンなどの雰囲気はどことなく60年代以前のサスペンス映画を彷彿とさせる不気味さがあるが、
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スネーク・アイズ(1998年製作の映画)

3.7

ニコラス・ケイジの顔芸映画かと思っていたが、ヒッチコックみたいな超絶技巧のオンパレードみたいな映画だった。

特に冒頭の長回しやホテルの客室を真俯瞰から映すカットなんかは、いつものデ・パルマ同様、わざ
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ラブレス(2017年製作の映画)

4.1

実は自分の両親と弟はつい去年の暮れまでモスクワに住んでおり、今回は両親と共に観たのだが、彼ら曰く「あまりにもあるあるネタばかりで笑えるが、まだこの話は救いがある」とのことだった。

わざわざ「ボルシチ
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.7

率直に申し上げて、オスカーを受賞するような映画ではない。大森一樹が大阪芸術大学の卒業式のスピーチでそう言っていたのだが、ある意味では正解といえる。

明らかにカット割がまずいところがいくらかある。いわ
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娼年(2018年製作の映画)

1.5

役者の演技以上に音効が頑張ってる。達した時にお尻をブルブルいわせる松坂桃李とそう指示した三浦大輔の勇気はすごいと思うが。

想像以上に露悪的な内容、ひたすらにダサすぎる演出、舞台的な台詞と演技など、ち
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トレイン・ミッション(2018年製作の映画)

3.5

ちょっとCGがダサすぎたけど、見応えはある。

65歳のおじいちゃんにこんなアクションさせるなんてどうかしてる。

ゆれる人魚(2015年製作の映画)

2.6

「RAW」といいこれといい、女性監督がカニバリズムを描いた映画が流行ってるのか、というくらい、思いのほかカニバリズムしてた。

さて、本作を観ていると、女の子受けするガールズムービーには実はある種の「
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ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ダニエラ・ヴェガの男性的とも女性的ともいえぬ容貌の美しさが大半を占めるような作品。

タイトルにも「mujer」がつくし、主人公はあくまで「女性」として扱われることを求めるが、後半のサスペンスは主人公
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

言わずと知れた小津の遺作にして集大成。凄すぎ。

父を思うあまり嫁入りができない娘、という「晩春」の焼き直しのような噺ではある。しかし、あまりにも見るべきところがたくさんある。

品があって色っぽいが
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荒野の千鳥足(1971年製作の映画)

4.2

かねてより、登場人物がめちゃくちゃ呑む映画だと聞いていたから、観る前に近所のコンビニでビールを買ってそれを空けながら観てみたのだが、予想を遥かに上回るレベル。ただただ一生ビールを呑み続けてゲロゲロにな>>続きを読む

ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

3.9

アメリカの片田舎でダイナーやってる父ちゃんが、実はメチャメチャ強かったよ!っていう噺。

冒頭のモーテルの長回しといい、エド・ハリスら犯罪組織の人たちや屋敷の「絵に描いたような」胡散臭さといい、モーテ
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.5

嘘臭さしかないタイトルでかなり期待していたが、蓋を開けると吃驚。苦虫噛み潰したような映画ばかり作るハネケにしては笑えるブラックコメディだった。

ストーリーはわかりやすく、台詞も多いが、画の撮り方、カ
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.7

「家族ゲーム」、「テオレマ」、「ファニーゲーム」、「淵に立つ」のような、とある外部からの存在によって家庭が崩壊する様を描いた映画は数あるが、本作はとりわけ画や音響の主張が前面に出ているといえよう。>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

3.1

確かにいつものビグロー映画と同じような、いかにもな臨場感は凄いし、1967年、公民権運動が広がっていた当時のデトロイトで、いかに黒人差別が苛烈だったかは痛いほど伝わったのだが...

いくら調子に乗っ
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

2.0

ノエやD・R・ミッチェルの流れを汲む、爆笑必至のタンパク質啓蒙映画。特に、昨今の糖質制限ブームの中で、タンパク質の摂取は積極的にすべき、との向きが主流になりつつあるのは事実であり、そういう意味ではこの>>続きを読む

ある優しき殺人者の記録(2014年製作の映画)

3.2

白石晃士の映画なのに、ちょっと泣けるっていうのが異色な、韓国映画。

全編ワンカットという触れ込みで途中が完全に密室劇だから、凄みのある舞台を観ているようで面白かったが、もう少し小道具を使った演出があ
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

4.2

前作では環境保護バカのサミュエル一強だったのに対し、今回はアメグラ的な世界に住むドラッグ解禁を訴えるジュリアン・ムーアが悪役であり、相変わらず作り手の性格の悪さが伺える。

相変わらずイギリス人がアメ
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早春(1970年製作の映画)

4.6

童貞少年の筆下ろしモノというと、「青の体験」や「マレーナ」などの映画が昔からあったが...

こんなん泣くに決まってるだろ。。。

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ南部のエグい描き方、風景のインサートカットの撮り方、マクドーマンドの顔、カーター・バーウェルのスコアもあってコーエン兄弟感が凄いな、と前半は思った。
だが、観ている途中から、コーエン的な「匂わ
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勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.7

なんというか、身につまされる思いをした。久々に映画を観て死にたくなった。
松岡茉優の色気のなさには驚いた。

ライオンは今夜死ぬ(2017年製作の映画)

3.5

死を前にしたレオーと無邪気に映画を撮り始める子どもたち、という珍妙な対比が愉しい一作。

冒頭からいきなりキャメラの存在を観客に意識させる作りになっていて、実際やたらと鏡やキャメラが出てくるのだが、肝
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.1

やたらといろんな事が起きるが、ざっくりいえば27歳のフランシスの家探しの過程にほかならない。

「SATC」や「プラダを着た悪魔」なんかがイケ好かないブランド志向の女ばかりの不快なニューヨーカー映画だ
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キングスマン(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ド底辺の小僧が英国紳士になろうとするっていう英国の社会階級を皮肉った成功譚が根底にありつつ、古き良きユーモア溢れるスパイ映画を復活させようとしている、というなかなかの離れ業。これを全部セリフでも言及し>>続きを読む

ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.7

アメリカ南部のFBI誘拐捜査官が突如メキシコの麻薬戦争の操作に巻き込まれる、という、突飛な内容。

ややアクションには欠けるが、全体を貫く静寂やただならぬ緊張感、トルティーヤ以外何の魅力のない世紀末の
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