BOB

暗黒街の顔役のBOBのレビュー・感想・評価

暗黒街の顔役(1932年製作の映画)
4.2
ハワード・ホークス監督の名作ギャング映画。

野心家で暴力的なトニーを中心に描く、禁酒法時代のシカゴを牛耳るギャングたちの抗争。

"THE WORLD IS YOURS"

評判に違わぬ傑作。恐ろしく、面白い。

無駄のないソリッドな脚本。今見ても驚く壮絶なバイオレンス描写。残虐な"見せない殺人"。影の演出。個人的に、銃の連射と日めくりカレンダーをオーバーラップさせた映像がとても巧いと思った。

キャラクターを特徴付ける癖として、口笛とコイン投げ。

本作は冒頭にもある通り、暗躍するギャングを野放しにしている政府への問題提起を目的としているので、コンパクトに纏まっている。新聞がギャングを英雄のように派手に書き上げるだったり、ギャングを規制する法律を作れといった台詞が印象的。『スカーフェイス』では色々と装飾され、エンタメ性が増しているという印象。どちらも大好き。

"Listen, Little Boy, in this business there's only one law you gotta follow to keep out of trouble: Do it first, do it yourself, and keep on doing it."

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