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一瞬の夢のsonozyのレビュー・感想・評価

一瞬の夢(1997年製作の映画)
3.0
ジャ・ジャンクー監督の長篇1作目(北京電影学院の卒業制作)
原題は、スリ稼業の主人公の男の名「小武(シャオウー)」。

3人の子分も使ってスリ暮らしのシャオウー。
かつてのスリ仲間で今は実業家として成功しているヨンの結婚式に自分だけ招待されていないを知り苛立つが、祝い金(当然スリで得た金)を渡しにヨンを訪ねる。
汚い金は受け取れないと拒否するヨンに金を投げつけて去るシャオウー。

知り合いのママが営むカラオケバーに立ち寄ると、スタイルが良く歌の上手い女性メイメイを推され、朝方、二人で町をぶらつく。
メイメイに惹かれたシャオウーは、毎日店に通い、体調崩して休んだと知ると彼女の部屋を見舞いに訪れる。

二人は徐々に心を開き、連絡用のポケベルを手に入れ、婚約指輪も用意するシャオウーだが、突然メイメイは他の男と暮らすため店を去ってしまう。
シャオウーの“一瞬の夢”は終わる。。。

家族にも見放され、立ち退き命令で旧友も店をたたんで町を去り、孤独なシャオウーは、再びスリをやらかし・・・

シャオウー役のワン・ホンウェイは『プラットホーム』でも主演でしたが、特に演技が上手いとも思えず、もちろんそういう役どころなんですが、ふてぶてしく、チェーンスモーカーで、女性にも不器用で、友人や家族も気にかけてくれている中で今の状況を変えようとしない姿に、最後まで入り込めずでした。

男性は全員喫煙(会えば挨拶代わりにタバコを勧め全員で吸う)の煙たさ、シャオウーが一人で入る公衆浴場の汚さ(これが中国の現実かと唖然..)...も。。笑;

このジャケットのシーン。病気で寝ているメイメイとシャオウーが並んで互いのことを話すシーンなど、いくつか印象的なシーンはありました。

ベルリン国際映画祭: 最優秀新人監督賞・最優秀アジア映画賞
ナント三大陸映画祭: 金の気球賞(グランプリ)
プサン国際映画祭: グランプリ
バンクーバー国際映画祭: ドラゴン&タイガー賞
サンフランシスコ国際映画祭: SKYY賞
ほか
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