こたつむり

スター・ウォーズ/ジェダイの帰還 特別篇のこたつむりのレビュー・感想・評価

3.3
娯楽映画における神話的存在。
ビッグバンは星を生み、育み、そして伝説を作る―。ルークを主人公とした三部作完結編。

前作よりも映像技術が確実に進歩した作品でした。
まあ、オリジナルを入手するのは困難ということで、今回観賞したのは特別編。だから、どこまでがオリジナルなのかは解らないのですが、それでも、森の中の追走劇は当時でも興奮する場面だと推測します。

このように自らが先陣を切って。
映像技術の進歩を促して時代の波を作ったからこそ、本シリーズが歴史に名を残したのですね。そして、それは映画界だけではなく、世界の趨勢にも上手く合致したからでもあるのでしょう。なるほどなあ。

特にそれが顕著なのはキャラクタビジネスですね。
主人公やライバルが商品化されるのは解りますが、雑兵(ストームトルーパー)まで商品化されるのは異例。ちなみにエピソード4が1977年。そして、日本の著名な雑魚キャラは『機動戦士ガンダム』の“ザク”。こちらは1979年ですからね。やはり、本シリーズが走りなのでしょうかね。

そんなキャラクタたちも。
三作目になると流石に安定していますね。特に3POとR2D2は抜群の安定感。また前作では微妙だったレイア姫も十分に魅力的だったと思いますし、ルークも…うん。ちょっと首を傾げるところはありましたが、頑張っていましたよ!でも、その分、ハン・ソロの影が薄くなっていたかも…。

それと、個人的に好きな場面は。
冒頭のジャバの宮殿。前作で足りなかった異種族の“ごった煮”感を十二分に味わうことが出来ました。うん。やはり宇宙は未知の世界。エピソード5では薄かった部分(様々な種族が存在する、という雰囲気)を見事にカバーしておりました。

まあ、そんなわけで。
映像技術の進歩。キャラクタの安定感。
と魅力が増したシリーズ三作目でありましたが…。
その分、脚本が雑に感じてしまいました。

特にクライマックスである帝国軍の対決。
原住民である種族(森のクマさんたち)が助力することで…というのは、翻って帝国軍が弱く見えてしまうので、もう少し説得力のある描写が欲しかったところ。ここはさすがに想像力だけでカバーする部分じゃないと思います。

まあ、それでも。
やはり、当時の熱狂的な雰囲気で観ていたら違っていたのかもしれませんね。やはり映画は“生モノ”なんですよねえ。

To be continued…→→→『スター・ウォーズ/ファントム・メナス』
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