1966年第39回アカデミー作品賞受賞
大法官トマス・モアに扮したポール・スコフィールドの名演が記憶に残る。
16世紀イギリス、ヘンリー8世が妻と離婚しアン・ブーリンと結婚できるようにローマ教皇の許可をとってほしいと枢機卿に依頼されるが厳格な旧教徒のトマス・モアは断固拒否。裁判にかけられ処刑される。
枢機卿役にオーソン・ウエルズ、アン・ブーリン役にバネッサ・レッドグレイブ、ヘンリー8世のロバート・ショウなど多くの名優揃いのイギリス歴史舞台劇の映画化。
命奪われようとも信念は奪えず。圧倒的迫力に満ちた演説が素晴らしい。彼はロンドン塔に幽閉される。面会に来た妻との場面が胸を突く。
最後まで貫き通した信念。あまりに頑なであまりに強い。真似することなどできようもないが命かけてでも守りたいもの、譲れないものは何だろうかと考えさせられる作品だ。