このレビューはネタバレを含みます
主人公のエルは元々、要領がよく、しっかりと自分のことをそつなくこなす、チャーミングな女性。当初は外見通り（この表現が大変失礼なことは作品を通してわかること）、遊ぶことに全振りと言った印象だが、専科での成績は優秀で真面目なところもわかる。
ただ、当初は彼女自身も外見や育ちから自身の方向性を定めていたように思う。しかし、そうしたルッキズムを理由に恋人のワーナーに捨てられ、彼にもう一度見てもらいたいと言う理由からハーバードの法学部を受験、見事進学する。
途中までは彼を振り向かせ直すため、ひたすら努力をしていったが、自身を軽んじる人間に対し、彼女の努力の方向性が段々と自分自身へと向かっていく。彼女のこの転換こそ、本当に魅力的な作品だと思う。
知的で、努力家、誰よりも自分自身を一番信じてあげることが大切だと勇気をもらえる作品だった。
