城戸賞入選シナリオの映画化作品。
まず、題材に惹かれる。
マイナーな競技をチョイスすれば良いってもんじゃないけど、棒たおしは熱くなれるのが期待できそうだ。
自分も小学生の頃、6年生になると運動会の種目で棒たおしと騎馬戦があって、超やりたかったけど、危ないからという理由で自分たちの代から消えたのを思い出した。棒たおし未経験の世代である。
そういえば、棒たおし部とか棒たおしサークルとか世界棒たおし選手権とか、聞いたことがない。やりたかったなあ。
シナリオの全体としては、人物の関係性とクライマックスでの消化がうまくまとまってなくて、競技が棒たおしである必要性や意義も薄れてしまい、細部が面白かっただけに色々と惜しいと感じた。
それにしても、メインの高校生役の子たちの演技、特に主演の子の、かたい表情と棒読みがひどすぎる。芝居に圧が無い。
オーディションをやってもやらなくても、このアイドルを起用することは企画の段階でもう決まっていたのだろうか。
ウケ狙い要員の太っちょの子を主演でやった方が、観てみたい気もする。
三浦友和の"二流の人"っぷりは素晴らしい。
撮り方と編集は良い。
間の使い方が上手いのと、映像の粗い質感は好き。