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ヘルレイザー2のblacknessfallのレビュー・感想・評価

ヘルレイザー2(1988年製作の映画)
3.4
前作で唯一魔道士軍団の快楽苦痛地獄から逃れたラリーの娘、ジュリアの義娘カースティは精神病院に入院させられた。この病院の医院長はパズルボックスの謎の魅せられたおっさんでパズルボックスを収集し患者を実験台にパズルボックスの謎に挑むマッドドクター。てか、パズルボックス、複数あるのかよ笑
マッドドクターは実験でジュリアで蘇らせる。自分が知りたい秘密の世界を知るジュリアに魅せられたドクターは肉と内臓剥き出しの姿のジュリアに請われて、ジュリアの皮膚を得るため生贄を与える。前作でフランクのためにやったことをジュリアがドクターにされるの展開は前作を踏襲してる。ガチ恋マッドドクターとズル剥けジュリアのキスシーンはかなりグロキモ😮‍💨
そして魔道士達もカースティを見つけ精神病院に現れる。ジュリアと魔道士達の魔の手がカースティに迫る。

前作の生き残りが起点になり、主要キャラが再び物語に絡む続編の王道の展開は悪くないし好感が持てるが、ここから先の展開がかなり残念だった。
話の舞台が精神病院とそこにパズルボックスで開かれた地獄だから異世界モノのダークファンタジーな色合いが濃くなりホラー/スラッシャー映画の影が薄くなってる。
まず、ジュリアの目的がイマイチわからないからカースティと対峙してもそこに因縁や情念に拘ってるように見えず迫力がない。マッドドクターを取り込むとこまではよかったんだけど、、結局ジュリア何がしたいの?と当惑してしまった笑
そして、一番光らなければいけないピンヘッド達も冴えない。前作同様、カギ爪付チェーンを駆使したSM快楽地獄殺しを見せてくれてそこはいいんだけど、元は人間だったという事実をカースティに告げられ人間時代の写真を見せられたピンヘッドは記憶取り戻し人間の姿になる。つられて他の魔道士も人間に、そこを地獄で魔道士に変えられたマッドドクターに襲撃されて全滅してしまう、、クライマックスはジュリアとマッドドクターとカースティの戦いになる。
話の展開おかしすぎるだろ?一番の売り魔道士軍団なのに、何で途中離脱するんだよ😵‍💫

でも、最後に残ったマッドドクター魔道士、ピンヘッド達と違ってビザールでフェテッシュなかっこよさは皆無だけど、指先がヘビ🐍になったり注射器になるスプラッター映えするクリーチャーでカースティを狙うついでに入院患者達を景気よく切り裂いてくれて画的に楽しませてくれる。脳天を地獄の触手みたいのにガッツリ掴まれていてマッドドクター自体が触手の先っぽになってるというマヌケなフォルムは他に類似するものが無いほど個性的で笑える。
なんか後半からコイツが主役になっちゃってるんだよ、ホラー映えするシーン殆どコイツだし笑
そしてこんな珍妙なモンスターと地獄の世界で戦うわけだから完全にダークファンタジー活劇にシフトチェンジしてしまってる笑
カースティに加勢するパズルボックスと親和性を持つ患者の美少女(顔がメガデスのデイブ・ムスティン似だから美少女ではないかも)ステファニーというもろにファンタジーな新キャラまで登場して盛り上がるんだけど、そういうことじゃないよなーって気持ちになった笑

驚かせようという工夫や意気込みは感じるけど完全に方向性誤ってるよな、、笑
気になって調べたらこの監督、2018年に『スーパードッグ・マーフィー』て映画撮ってる。脚本クレジットがジム・ウィノースキーになってた!
ウィノースキーがどういう人かと言うと、セクシー・グラマー美女にエロい衣装着せてエロいアクションや濡れ場が頻発する映画を得意とする監督で代表作が『トレイシー・ローズの美女とエイリアン』、要するにそういう人(同類にフレッド・オーレン・レイがいる)なんだよ。
ウィノースキーと映画撮るような人のわりに本作はよく出来てるんじゃないの🫤?
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