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デモンズのtackyのレビュー・感想・評価

デモンズ(1985年製作の映画)
3.0
「ゾンビ」のプロデュースに成功したダリオ・アルジェント。
今度は、あの「血練られた墓標」等でイタリアンホラーの巨匠と言われたマリオ・バーヴァの息子、ランベルト・バーヴァを監督に起用して、夢をもう一度と願った作品。

映画のスクリーン内で起きてる事が実際に劇場で起こり、皆逃げられなくなるという設定と、
傷からの感染による悪魔の増殖、
日本刀とバイクを使って、「デモンズ」をバッタバッタと倒すアクションなど
とても良いセンスが見受けられた。

しかし、「デモンズ」と言う名前からも想像できるが、元々あのラヴクラフトのクトゥルフ神話から、悪魔が人間の身体を乗っ取って、増殖していく様を描きたかったらしいが、ゾンビより素早く、ただただ殺戮を繰り返す化け物としか見えないので、「食人」目的のゾンビのインパクトには敵わなかった。
それと、バカ息子ランベルトの演出がとても冗長で、折角の題材を活かせなかった。
ので、続編は作られていったか、世間的には定着しなかった。

個人的には、
アルジェントの長女、フィオーレ・アルジェントが、モギリなので劇場方の黒幕と思いきや、ただただ逃げ惑い、キッチリ残忍に殺されるし、「デモンズ」になってからも主人公に日本刀で頭切られると散々で、デビュー作の父の作品「フェノミナ」でちょい役で殺されるし、こんなホラー監督の父に生まれたのが、とても可哀想だった、(次女のアーシアはもっと酷い仕打ちを受けてるが‥)

後、あの「アクエリアス」等の監督で、当時アルジェントの助監督だった、ミケーレ・ソワヴィが黒幕の仮面の男で登場。そのイケメンぶりを披露してくれたが、せっかくの才能がありながら、家庭の事情で直ぐに映画界から去っていったのが、とても残念だったのを思い出した、
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