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仁義なき戦い 完結篇のkouのレビュー・感想・評価

仁義なき戦い 完結篇(1974年製作の映画)
3.5
仁義なき戦いシリーズ第五作。前作で一旦完結をしたものの、今作ではまた新たなる争いの行く末を描く。前4作の脚本を担当した笠原和夫が降板したこともあり、少し味わいも違っているが、共通する部分も多々ある作品。

やはり上が下を使うという構図は変わらず、どれだけ時代を経ても、そして名を変えてもやっていることは変わらない。それは今作における世代交代という部分にも通じるのだが、世代が変わっても無意味な闘争は終わらないのだ。

今シリーズは全5作を通して共通するテーマがあり、全てで補完されている感じがある。時代の変遷を描き、そこに恐ろしく多くの登場人物たちが藻掻いていく様を大きな流れで描く。これほどまでに素晴らしい俳優たちが名台詞を吐き、暴力、戦争の愚かさを描いた作品はない。素晴らしかった。
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