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キャリーのHIROのレビュー・感想・評価

キャリー(1976年製作の映画)
4.5
キャリー役のシシー・スペイセクの演技が素晴らしかった。
20代後半なのにも関わらず、高校生にしか見えなかった。
可愛い感じではないので、いじめられているところがとてもリアル。
全体的にテンポが良くて、冒頭のシャワーシーンから引き込まれる。美しいスローモーションの映像が始まったかと思えば、キャリーが初潮を迎えてパニックになり、みんなに笑い者にされる様は、観ていてとても不快になると同時にこれからどうなるんだという気持ちにさせる。
演出といい、カメラワークといいやはりブライアン・デ・パルマの手腕は流石としか言いようがない。

プロムに誘われたキャリーが喜べば喜ぶほど、観ていて辛くなってしまう。後に起こる悲劇が目に見えてるから悲しくて痛々しい。

キャリーの能力が覚醒するところは圧巻だった。ついさっきまで普通の女の子だったのに、おぞましい表情で惨殺していく姿は流石の演技力だと思う。
ラストのシーンは不覚にもビクっとなってしまった。

全く古臭さを感じることはなくて、ホラー映画というより、悲しい青春映画だと思う。
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