OASIS

冬物語のOASISのネタバレレビュー・内容・結末

冬物語(1992年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

凄いキラキラした夏のバカンスが始まって、これって夏物語だったかなぁと思っていると一気に舞台は5年後の冬へ。
どうやらそのバカンスで主人公が出会った男との間に子供が生まれてしまったが、ちょっとした手違いで二人は離れ離れになったとのこと。

5年前の強烈な夏の思い出が忘れられない女フェリシーと、その運命の男シャルル、そして今彼の美容師マクサンスと司書ロイックという良くわからない関係。
何から突っ込んでいいのかわからないほどフェリシーの男癖が凄いんだけど、果たしてこのフェリシーという女にどれほどの魅力があるのかを考え続ける2時間だった。

彼氏が二人居てお互いがお互いに干渉したり嫉妬したりせず、昔惚れた運命の男だというシャルルの話をうっとりして表情で聞かされても怒らず。
元彼達が聖人君子なのではないかと思えるくらいフェリシーに優しくて、この女がなんぼのもんじゃいと思えた。
加えて、言葉を良く間違えるくらい頭もそんなに良くないし、学もないし、なんか振り回され続ける二人の彼氏、それに周囲の人々が可哀想だし不憫でならなかった。
でもロメール作品の女の子は大概こんな感じだし、男側も盲目的に愛情を注ごうとするしでこれもいつもの流れなのかとは思った。

ラスト、思いがけずあっさりとシャルルと再会するが、5年間の想いが燃え上がってさぞかし感動的になるのかと思いきや超自然な流れでいい感じにくっついてこれから輝ける未来が待ってるぞーという雰囲気で終わるので、いい意味であっさりしてるというかあっけない幕切れだった。
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