千年女優

秘密の花園の千年女優のレビュー・感想・評価

秘密の花園(1993年製作の映画)
3.5
英国植民地時代のインドで英国人官吏の一家に育った10歳の少女で、パーティ三昧の両親にかまわれることなく育ったメアリー。地震で両親を失ってヨークシャーにある伯父のアーチボルド・クレイヴン卿邸に引き取られた彼女が、亡き伯母の残した秘密の花園で家政婦の息子ディコンや病弱の従弟コリンらと育む交友を描いたドラマ映画です。

19世紀後半から20世紀にかけて活躍した女優作家フランシス・ホジソン・バーネットの代表作のひとつを、ポーランドの新進若手監督として台頭して各国に活躍の場を広げたアニエスカ・ホランド監督で映画化した1993年の作品で、ケイト・メイバリーやヘイドン・プラウズ、アンドリュー・ノットら子役の魅力を引き出して好評を博しました。

古今東西に多くある「不遇の子供が他の家族の温かみに触れて心を開く」物語の古典の映画化にあたって変な照れや衒いを入れることなく真正面から取り組みます。もちろん物語として予定調和に感じるところはあるものの、キャラが物語の奴隷と化してしまうところをノスタルジックな演出と子役たちの瑞々しい演技で回避している一作です。
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