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重力ピエロのおーたむのレビュー・感想・評価

重力ピエロ(2009年製作の映画)
3.5
原作未見の作品は、いつか読むかもしれないので避けてきましたが、結局読みゃしなかったので、原作未見でも見ることに……ということで見てみた作品だったのですが、まあ、まあまあでした。

伊坂幸太郎さんは設定や構成など話のかたちを作るのが上手い作家さんだなという印象で、そういう意味での伊坂作品っぽさは、ちゃんと本作にも感じました。
びっくりするところではびっくりしたし、思い返すと整合性のある伏線がきちんと張ってあったなと唸らされたりもしました。
ただ、最終盤、事が終わった後の兄弟の選択にはあまり共感できず。
自分の論理で「自分は悪くない、正しい」と言えちゃう感覚は、彼らが憎んだ犯罪者と大差なく思えてしまうんですが……読み取り方が浅いんですかね。
話の落としどころに説得力が乏しいような気がして、そこら辺は食い足りなかったです。
原作では、また違うのかもしれませんが。
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