男はくらいよ監督さそり

にがい米の男はくらいよ監督さそりのレビュー・感想・評価

にがい米(1948年製作の映画)
4.5
これは唯一無二の名作!
雨の中の争い、田植え、バイタリティ溢れる女たちと七人の侍を思わせるものがあるというより、七人の侍より前の作品
過酷で酷い条件の田植えに出稼ぎに来るイタリアの女たちのパワーに圧倒された。嫌な事や嫌な奴が居ると歌で発散させるのは日本の昔の百姓と同じ。
ビスコンティの映画のイメージが強いシルバーナマンガーノが彫刻の様に美しいが絶対に自分の意志を貫き、過酷な労働も男との殺し合いにも挑むイタリア女の生命力の強さを体現してる。18歳でこの貫禄は異常!
そして腋毛のドウスダウリングの匂い立つ様な色気!
ダンスシーンの肉感的な魅力はインド映画に影響与えたと思われる。
途中までリアリズムの田植え映画だったが、ホストみたいな男が絡んでサスペンス映画に変容する展開の見事さ!
文句なし映画史の名作。