きよ

アンダーグラウンドのきよのレビュー・感想・評価

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)
4.3
喜劇であり悲劇。旧ユーゴスラビアの激動の時代を幻想的な世界観で描いた作品です。ナチス支配からチトー政権の繁栄と崩壊、その後の内戦といった歴史を背景としています。

とにかく喜劇と悲劇の配分が絶妙で、面白さと、哀しさややるせなさが同時に迫り来るような映画。クロ達親子が映画撮影の現場に迷い込む場面がまさにそう。社会風刺のお手本です。

ヘビーなテーマにも関わらず、それを感じさせないユーモラスなストーリー展開に軽快な音楽。何よりユーゴのことを何も知らなかった私は、「昔、あるところに国があった」ことを知れてよかった。
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