このレビューはネタバレを含みます
桃井かおりはこの役やるために生れてきたんかってぐらいはまってます。
岩下志麻の法曹の理念としてお前の弁護するだけで、お前のことは大嫌いという感じがみしみし伝わってくる演技も良いです。
桃井かおりの役は法にふれなきゃなにやってもいいというアバズレで、岩下志麻演じる弁護士は、おそらく夫の再婚相手の要求をのみ、権利があるにもかかわらずもう自分の子供に会うことはないでしょう。そういったところの対比も上手いなと思いました。
この映画の社会派要素としては、殺人を犯してもいないにもかかわらず気に食わんという理由で有罪にすることに柄本明を筆頭に誰も疑問を持たないし、完全に盲目になってるってとこですかね。まあこの映画の鬼塚球磨子は嫌な女なのは間違いないんですけど。あの新聞記者は一生自分は良いことをやったと思うでしょうね。実際はとんでもないことをやってますが。
この映画での岩下志麻は唯一まともな人なのに、空気読めよみたいな感じで叩かれるし、挙句子供には会わないで下さいとか言われるし、鬼塚球磨子は懲りてねぇし、ほんと厭世感漂うバッドエンドでした。