てりたま

ラブ・アクチュアリーのてりたまのレビュー・感想・評価

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)
5.0
何度観ても良い映画だ。
好きな人を前にして意識しちゃうと、どうしてかっこ悪い事言っちゃったりオーバーアクションしたり、1人になった時「ああもうっ!!」て自分がめっちゃ恥ずかしかったり。そんな事が男でも女でも首相でもみんなあるのがかわいい。

全員がハッピーエンドになる訳では無いのだけれどそんな所も好きなんだ。
親友の彼女(妻)を好きになったマークは気持ちをおさえ極力彼女とは距離を置き冷たく振る舞う、そんな彼の苦しさがよくわかる。結婚式のビデオで花嫁の事ばかり撮ってるから彼女にバレちゃう。そして有名なシーンとなった、フィリップとラジカセを持って彼女へ想いを伝えて踏ん切りをつけにゆく、あのシーンが切なくてキュートでたまらない。想いを伝えて去るマークを追いジュリエットはキスをする。好きとかそういうキスじゃない。クリスマスだから、ぐらいのお返しのキスぐらいの感じなんだけど、これまで全ての気持ちをを押し殺していたであろう彼が、勇気とユーモアをかかえて(きっとめっちゃ考えて)やって来た事がとても素敵なんだ。これからも親友とその妻としての関係が続いてゆくなかで、よく決断したなと。

もうひとつ上手くいかなかった恋、会社の同僚を好きなサラ。たぶん、会社でニットのベスト着てたりクリスマスぽいブローチしてるするあたり地味系な女子なんだろう。病気の弟の面倒をみるためにひとりで頑張っている、一生懸命で奥手でキュートな彼女の恋は実らない…。いい感じまでいったところで上手くいかなかったから、職場で会うのも気まずいよね…しかもその後のフォローなしなんだもの。気まずいままにデスクで「メリークリスマス」って言うだけなんだもの。正直一番ツライ。私なら何日か寝込む。ブリジット・ジョーンズだったらここから上手くいってハッピーエンドになるはずなのに、彼女の恋の話はここで終わっている。見終わってもとてもつらかった。

リチャード・カーティスの初監督作品がコレって天才すぎる。その後もたくさんのラブコメやほっこり映画を作ってくれて本当に感謝している。
てりたま

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