ロビン

テルマ&ルイーズのロビンのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
3.9
リドリー・スコット監督作品。
平凡な主婦のテルマとウェイトレスのルイーズは週末のドライブ旅行に出発するが、その途中テルマが男に襲われるというハプニングが。
あわやレイプされるというところで、助けに入ったルイーズが男を拳銃で射殺してしまうところから、女性二人の逃避行が始まる。
テルマとルイーズのロード・ムービーであり、男性優位社会へのアンチテーゼとして気持ち良くスカッと観れる良作。

前半は女性二人がクソな男達に騙されたり揶揄されたり、あと序盤のテルマはガチで役立たずでちょっとイライラするシーンも多いけど、テルマが強盗するあたりから一気に面白くなっていく!
そして旦那のダリルに自我を封じられていたテルマが、自分でも男でもなくルイーズのために自我を取り戻していく描写が良かった。
なのでテルマが成長していくストーリーというか、本来の自分を取り戻すという解放のストーリーにも感じられる。

刑事たちがダリルの家でテルマからの電話を逆探知するのを待っている時に、映画観ていてチャンネル変えるたらゴネるとことか笑えてかなり好きなシーン。

自転車に乗った黒人男性がパトカーの穴の空いたトランクに入れられた警官に、その穴からタバコの煙を入れるシーンが印象的。
自転車の男が助けるのかと思いきや、穴から出した指をわざわざアップにして、白人だと分からせることで警官が普段いかに黒人に対して差別的なことをしてるのかということをシニカルに描写していて好き。

「奥さん、こっちの大瓶の方がお得だよ」と店の店員に言われていても、ウィスキーの小瓶を二人で飲みたい時もある。

終盤破滅へと向かう二人だけど悲壮感は全く無くむしろ痛快。
そして、ラストも最高!

【ネタバレ】
  ↓









女性蔑視のセクハラ野郎が運転していたタンクローリーを大爆発させちゃう二人がめちゃめちゃアッパレ!
そのセクハラ野郎が「お前らは、地獄から出てきたのか!」ってセリフがかなり笑える。

二人を乗せた車がスピードをあげて、グランドキャニオンの崖から飛び出していくラストも良い。
この瞬間二人は永遠の自由を手に入れたに違いない。。
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