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テルマ&ルイーズのHIROのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
4.5
ドライブ旅行へ出かけた平凡な主婦のテルマとダイナーの中年ウェイトレス・ルイーズ。だが、途中のバーでレイプされそうになったテルマを救うため、ルイーズは男を射殺してしまう。そこからの2人の逃避行を描いたお話。

90年代の女性版アメリカンニューシネマのような雰囲気だった。

抑圧されていた感情が次第に解放されていく様は爽快だった。
特に、始めは純粋で少女のようだったテルマが、成長して強い女性になるところはとても良かった。
始めと最後では全く表情が違っていて、とてもカッコいい。
気が強くて、グイグイ引っ張っていくルイーズと立場がだんだん逆転していくところが面白い。

罪の意識から錯乱していた2人が、銀行強盗など数々の犯罪を繰り返すうちに、もう後戻りできないという気持ちから行動が大胆になっていき、頼もしいとも感じた。

ラストは鳥肌が立ったし、目頭が熱くなった。
その時の彼女達の表情は清々しさを感じたし、1番輝いて見えた。
籠に囚われた鳥になるくらいなら、過酷でも自由を追い求め羽ばたいた方がカッコいいし、憧れるなぁと思った。

また、音楽のセンスが抜群だった。
冒頭からエンドロールまで音楽の使い方が良い!
特にラストは音楽のおかけで、よりいいものになっていたと思う。

後に引けなくなった悲壮感と、抑圧から解放された爽快感を感じることができる。
とてつもない余韻が残る作品でした。
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