ぴろぴろ

花と兵隊のぴろぴろのレビュー・感想・評価

花と兵隊(2009年製作の映画)
3.8
備忘録
映画館

敗戦後、日本に戻らずに現地に残ることを選択した元日本人兵士たち6人を追うドキュメンタリー。 監督が3年にわたる取材を経て、タイ・ビルマ国境で暮らす元日本兵の これまで語られてこなかった彼らの壮絶な戦争体験や想いを映し出す。 何故帰国の道を選ばなかったのか。 「戦争には言えない事もある」体験した者にしか分からない、想像を超える遠い日の記憶。
現地の女性と家庭を持ち、子供や孫に囲まれながら蕎麦を食べるシーンが印象に残っている。 蕎麦の味にどんな想いがよぎるのだろう。 望郷の念に駆られる日もあっただろうに。 現地で800体の遺骨を集め慰霊碑を自費で建てた元日本兵もいる。
製作中2名が亡くなったそうだ。 もしかしたら、公開時からさらに年数が経った今は、もっと少なくなっているかもしれない。
戦争体験者の高齢化が進み、こうした肉声での証言は大変貴重で、知る価値が有ると思う。 映画として残してもらえた事に感謝したい。
ぴろぴろ

ぴろぴろ