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映画 ドラえもん のび太と緑の巨人伝のmitakosamaのレビュー・感想・評価

1.3
これは心底ガッカリしたなぁ…
ドラえもんの声優陣が一新されて、新のび太の恐竜・新魔界大冒険に続く三作目。わさびドラ初の原作不在な完全オリジナル作品。期待したんだがなぁ…

何故に?何故に?こんな似非ジブリ映画を作ってしまったのか?
新海誠の「星を追う子供」並みに酷い。

のび太が唐突にゴミの中の苗木をカワイイと言って持ち帰り、ドラえもんの植物が自由に動き回れる道具で“キー坊”として可愛がる。
キー坊は原作にもあったキャラクターで、これを流用している。

ココまでは良い。
そしたら植物型宇宙人に囚われ、地球を植物の惑星にする計画を阻止することになる。

ラピュタの様に木々を登り、トトロのようなキノコの長老に守られ,もののけ姫の様な森を移動し、ラピュタの様に「すり脱げながらかっさらえ」をやり、巨神兵のような巨人がビームで薙ぎ払い、もののけ姫の様に焼け野原に花が咲き乱れる…
酷い…丸パクリの連続…

ジブリの影響下にある作品は多いんだよ。「ももへの手紙」だってそう。
「ヨヨとネネ」もラピュタの木々を登るシーンをやってる。
でも今作はそういうレベルじゃない。完全にジブリ作品の切り貼りでしかない。

しかも妙にエコロジーに対して説教臭いのも頂けない。少なくとも宮崎・高畑はエコロジーに対して自身の確固たる信念に基づいているから、多少理屈に合って無くても力技で物語がちゃんと成立する様に作ってある。
でもジブリをなぞっただけの、今作のエコロジカルな内容はメチャクチャ気持ち悪い。変な洗脳ビデオを見せられているかのような薄ら寒さすら感じたわ。

でも当時、友達の子供は今作を見てとっても感動したと言ってたんだよなぁ。「ボク泣いちゃったよ」と言ってた。
そうなのかぁ…とても複雑だったよ。
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